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金曜日、土曜日と大学で行われたWorkshopは、
タイトルにあるQualitative researchという研究方法の、
Introduction…といった内容でした。

日本語にすると、"質的研究入門"といった感じでしょうか。

僕の仕事は、英語で書けば"Epidemiologist"になるはず?なので(笑)、
病気の原因となるRisk factorと、病気との関係を、
数字で評価することがほとんどです。
ですから、研究のカテゴリーとしては"Quantitative research"、
つまり、量的研究になるわけです。

一方、「質的」というのは何かというと、
数値で表せないさまざまな因子を、その特徴などを描くことで評価する、
といった研究だと理解していました。

ちなみに日本では、あまりMajorな領域とは言えないと思います。

…というのは。
どうにもこうにも、質的研究の結果は、
論文としてPublishされることが少ないからです。
やはり研究は、以前も書きましたが、
かたちとして残さないとあまり意味がないわけです。

ところが、質的研究は評価が難しい。
数値であれば、「関係がありました」というのは簡単ですが、
質的研究においては、
人の発言や行動を文字で表現するわけですから、
どうしても客観性において問題が生じます。

科学というのは客観性がとても大切ですし、
主観が入りがちな質的研究の位置が、
どうしても低くなっていたわけです。

それゆえ、質的研究の立ち位置というか、
疫学研究の中でどのあたりに位置していて、
何を目的としているのか、
そのあたりも僕の中ではとても曖昧でした。

今回、Workshopに出席して、
そのあたりについても先生とちょっと話したのですが、
彼女もそのあたりの問題についてはとても理解しているようでした。

そして僕が得た結論としては…、
まずしっかりと疫学研究、
特に数値で表現する「量的研究」の研究方法について理解し、
その上で質的研究の方法論を学べば、
かなり可能性のある研究分野だということです。

なぜなら、質的研究は、
探索的にさまざまな病気や行動の原因を探るときに、
数値では測りづらい人の意識や行動といったものを、
掘り出してくることができるからです。

ただし、これは先生も強調していましたが、
理論的に妥当な方法論を用いなければ、
かなり主観が入ってしまって、
結果の妥当性、客観性が劣ってしまうと思います。
ですから、結果を求めるのではなく、
いかに妥当な方法を用いて研究できるか、
そのあたりにしっかりと力点を置いて研究を行うことが、
とても重要になってきます。

妥当な方法によって行われた質的研究の結果は、
きっと、そこからさまざまな疫学研究へと発展し、
新たなRisk factorの発見や、
そこから新たな予防法の開発へとつながる可能性があります。

日本においてこれから質的研究が発展していくためには、
質的研究を行う人たちが、質的な結果が出たらそこで終わり、
というのではなく、
そこから何か量的に新しい結論を導き出すんだ!!という、
高いMotivationを持つことが必要なのかもしれません。

そしてもちろん、
系統的に疫学、そして質的研究を教える、
そういった教育の充実も重要になってくるでしょう。

Conventionalな疫学をやっている人も、
質的研究をどうやって取り込んでいくのか、
今後しっかりと考えて行くことが大切かもしれません。
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2010.03.28 Sun l 仕事のこと l コメント (4) トラックバック (0) l top

コメント

No title
こんばんわ
Nさんのリンクより侵入?したmiyaと申します。少し面白い記事だったので、初めてなのですが興味深かったので....。質的研究は...ん...解釈の仕方は良く分かります。私も同意見です。私も大学院へいた時は、Nsの方々の研究はこれが多かった傾向がありました。量的な評価や分析が表現されないので客観的なEvidenceがなく、主観的な評価で伝わらない部分もあります。もちろん臨床を通して理解できる部分もあるのですが、やはり論文として成立するには更に深い思考と経験、そして構成能力が問われる研究だと思います。 ただ、私以外にもさまざまな分野(例えばPsychologicalな)などの研究は、主として質的研究がメインに来る場合もありますよね。
そう言った意味でも...

「まずしっかりと疫学研究、
特に数値で表現する「量的研究」の研究方法について理解し、その上で質的研究の方法論を学べば、かなり可能性のある研究分野だということです。」

という提案はまさにその通りだと思いますよ。臨床経験に基づく深い探求心(リサーチ含む)と確かな思考能力、そして、そこに導かれるEvidenceが生まれ事によってこそ踏み込める分野ではないかと思います。

そう言った意味での質的な研究内容は、今後のさまざまな分野の課題における萌芽的な啓蒙活動も含めた貴重な資料となりうる場合もあるかもしれませんね。
2010.03.29 Mon l miya. URL l 編集
Re: No title
miyaさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
Nさんからmiyaさんのことはうかがっていて、
一度お話してみたいなぁ…と思っていたので、本当に嬉しいです。

さて、こうやってここで研究の話ができるのは本当に楽しいのですが(笑)。

日本ではどうしても「質的研究」が独立している印象を受けます。
その責任の一端は、「質的研究」とひとくくりにして、
あまり興味を持ってこなかった「量的研究」をしている人たちにもあるでしょうから、
僕としては、自分が行うかどうかはともかく、
その方法論はしっかりと理解しておきたいと思っています。

臨床でのCase studyやCase seriesといった研究がMotivationとなって、
大きなデザインの研究が起ちあがったりすることはかなりあります。
そういう意味では、質的研究を端緒として、
大規模な疫学研究へとつながる可能性もあるわけですから、
もっと注目されるべき研究分野だと思うんですけどね。

有意な結果を求める研究ではなく、
より妥当な方法を追求していく研究ができれば、
質的研究も、もっともっと発展するのかもしれません。
焦っちゃいけないということですかね。

また、コメントお待ちしております。
今後ともよろしくお願いします。
2010.03.30 Tue l kohtas. URL l 編集
本当に。。。
私もこちらへ来てから、Qualitative studyにたずさわっていますが難しいんです。

何がというと表現の問題です。

私は日本でデータをとったのでインタビュアーとインタビュイーの間の理解に関しては、
共通的な理解ができるわけです。

が、それを他の言語にして発表するとなると、相当なレベルの表現力が必要です。
上でmiyaさん(勝手に引用してすみません)もおっしゃられていますが、かなりの構成力が求められます。

しかも、妥当性と客観性を持って、、、となるとさらに悩みごとが増えます。

型にはまらないといえば聞こえがいいのですが、Creativityを英語で求められると
正直まだまだきついものがあります。(日本語でもあやしいですけど)

そういう意味では、Quantitative researchは共通言語を用いているようなところがあるなあと
しみじみ感じているところです。

とまあ、Qualitative researchの現実問題に直面しているのでコメントしてみました。

でも質的研究は日本でも注目されてきているようなので、少しでも貢献できればとは思っているのですが、ついつい目の前の仕事に時間をとられて、しっかりと方法論を勉強できていない私です。反省。
2010.04.04 Sun l なおみ. URL l 編集
Re: 本当に。。。
なおみさん

実際に僕は質的研究…と言うほどのことをしたことはありませんが、
本当に難しそうですよね。

以前、アンケートの自由記述欄を整理して、
学会で発表したことがあるのですが、
どうしても主観が入ってしまうので、
どうやってそれをminimizeするか、というところで悩みました。
当時は、質的とかQualitativeなんて全然知らなかったんですが^^;

しかも結果を英語で表現…となると本当に大変そうです。
僕の論文はひたすら型にはまった表現で、面白味も何もないのかもしれませんが、
逆にそう書かないと、どうしても客観性が乏しくなるのです。

これから、質的研究にも興味を持って勉強していこうと思うので、
また何かありましたらいろいろと教えてください。
(とりあえず今週、Essayを書かねばなりません…(笑))

そうそう、Appetiteの論文、ダウンロードしてみたので、
今度時間を作って、読んでみますね。
2010.04.04 Sun l kohtas. URL l 編集

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