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今日はMPHのClassmateで、中国から来たCharlesくんと、
Harbour bridgeに行こうと言っていたのですが、
天気予報では午後から雨になる…という予報だったので、
前回、語学学校のExcursionで行ったとき、
完全に雨にやられたという悪い思い出が頭をよぎり、
月曜日に延期したわけです。

…が、全然雨降ってないし(笑)。

ま、その代わりに、
来週提出のAssignmentの準備をしていたわけですが、
ちょっと気になる記事を見つけたので、
コメントして見ようと思います。

「子宮頚がん予防ワクチン」接種しますか、しませんか。

女性だけでなく、男性にもぜひ読んでいただきたいと思います。
子宮頚がんの予防は、これまでがん検診を中心に行われてきました。
つまり早期発見、早期治療を目的にした二次予防です。

あっ、ちなみに、
・健診:健康診断の略なので、一般的な健康状態の確認
・検診:ある病気について特別に行う検査、診察、診断
という風に僕の中では区別しています。

そして記事の中にもあるように、
子宮頚がんはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが、
発がんの原因になっていることが多いので、
性交渉をもてば、その段階で感染→がんのリスクがあることになるわけです。

しかしながら、性交渉がなければ当然次世代の人類はないわけで、
行動変容による疾患予防、
つまり一次予防は困難ですよね。
そういう意味でも女性は大変だなぁ…と思うわけですが。

ところが、子宮頚がんワクチンを使えば、
HPVに感染していない人に免疫をつけることができ、
がんの予防につなげることができるわけです。
つまりワクチン接種は一次予防になりうるわけです。

特に現時点で一番効果があると思われるのは、
初交年齢以前、つまりは小中学生を対象に行うワクチン接種だと思います。
オーストラリアでは、国によって12-13歳のワクチン接種が行われているようです。
(詳しくはこちらのWebpageをご覧ください)

公衆衛生に関する問題を語るときに、
こちらでは必ずワクチン接種の話が出てきます。
かなり確実な一次予防の手段であるとみなされているからでしょう。

ところが日本では、
ワクチン接種に対する認識があまり高くない印象を受けます。
はしかなどは本当にいい例だと思いますが、
しっかり接種しておけば問題ないのに、
国としての体制があまり整っていないのが原因なのか、
先進国の中では珍しいほどの、はしか感染が認められるわけです。

産婦人科医として働いていたときに、何度か見たケースですが、
妊娠したときに初めて子宮がん検診を受ける方がいます。

そこで進行がんだとわかって、
お腹の赤ちゃんの命をあきらめなければいけないケースもありました。
当然、自分の命もどうなるのかわからない方もいます。

そういう仕事をしてきた人間として、
国はしっかりとワクチン接種を勧めるべく、
公費負担などの制度を充実させる必要があると思いますし、
もう少ししっかりとワクチン接種の有用性を訴えるデータを、
さまざまな疫学研究などによって示していく必要があると思います。

副作用のことを訴える人もいるでしょう。
でも、ワクチン接種をしないがために、
副作用よりももっと重篤な疾患になる人がいるということを、
公衆衛生行政にかかわる人間は忘れてはいけないと思います。
少数、弱者の切り捨てではなく、
そういったケースに対する対応も含め、
Priorityが高いことは何であるのか、
そこをしっかりと考えて、対策を立ててもらいたいと思います。

そして、僕たち疫学にかかわるものは、
そういった対策を支持できるような、
妥当なEvidenceを生み出すべく、
妥当な研究デザインによる研究を行い、
そして妥当な解析を行えるよう努力しなければなりません。
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2010.04.03 Sat l 仕事のこと l コメント (4) トラックバック (0) l top

コメント

No title
「アジュバンド(免疫増強剤)」についてのお考えを聞かせてください。
英・グラクソ・スミスクライン社の「サーバリックス」にはその効果を高め維持すために「アジュバンド(免疫増強剤)」AS04を添加していますが、この物質の安全性は確立しているのですか?また第一時予防としてワクチン接種を上げていらしゃいますが日本の子宮癌検診の受診率の低さを考えますとまず定期健診,早期発見の啓蒙活動だと思います。
啓蒙活動といえばワクチンについて発言している方々が製薬会社が運営するサイトにリンクを張っていますがあなたは違うみたいなので何故かホットした気分です。
2010.04.03 Sat l 3tarou. URL l 編集
Re: No title
3tarouさん

こんにちは。コメントありがとうございます。

まず、アジュバンドについては全く専門外ですので、その安全性についてはわからないとしかお答えできません。ただ、ワクチン全体としての安全性については、各国でしっかりと治験を行った結果使用されているという理解です。

どんな医療技術も、あくまでも現時点での安全性の評価しかできないと思っています。
新たな技術により、もっと安全になることもあれば、今安全と言われているものでも、20年、30年先に、どのような事態になるかは誰もわからないこともありますし。
ですから、あくまでも「ワクチンが安全である」という前提のもと、書かせていただいていることをご了承ください。

あと、一次、二次予防と言うのは、疾患を予防するのが一次予防で、疾患の早期発見、早期治療を行うのが二次予防と定義されています。これは優先順位を表すものではなくて、疾患に至るまでのどの段階で予防を行うかということにより定義されています。ですから三次予防となると、疾患になった人の機能維持、社会復帰を目的とするわけです。

仰られるように、現時点では子宮がん検診の受診率向上を目指すべきだと思います。その上で、特に若年層に対してはワクチン接種を行っていくことが大切だと考えます。

公衆衛生、疫学を学ぶものとしては、医療従事者でない、また専門的知識を持たない一般の皆さんに、何が有効であるのか、何がリスクであるのかを明確に説明することが重要だと思いますし、今後もそういった意識を忘れずに仕事をしていきたいと考えています。
2010.04.03 Sat l kohtas. URL l 編集
No title
どーも、Nです。お世話になってます。
ウイルスによって発病するがんがあるとは知りませんでした。勉強になります。

僕は素人ではありますがいろいろニュースなど時々読むようにしてまして、この手のワクチン接種の話は、昨年の新型インフルエンザのときにあちこちで見かけました。
そのなかで、日本は無過失補償制度というシステムがないため、運悪く副作用が発症してしまった人は訴訟を起こさなければ補償は得られず、訴訟しなければ泣き寝入り。さらに海外製薬メーカーは訴訟リスクがある日本に売りたがらない、なんて話を知りました。
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report22_1711.html
(去年の8月時点での記事)

国が負担という話にすると、また国の赤字が膨らんでしまいますから、上のリンク先でも触れられているように、一人当たり75円程度の費用の上積みで無過失補償システムを作ればいいのになぁ、と思っています。(というか上のメルマガ記事の受け売りですが)
2010.04.04 Sun l N. URL l 編集
Re: No title
Nさん 

こちらこそお世話になっております(笑)。
いやいや、僕こそ勉強になります。

医療の世界では、この手の話は避けられない問題です。
ただ、人間のからだが機械でできていて、そのからだを機械で修理するのに比べれば、
はるかにエラーが少ないのが日本の医療だと思っていますが。

だからと言って、不良品を廃棄するように、
副作用や医療事故の問題を見過ごしていいわけではありません。

公衆衛生は集団としてのリスクマネージメントをする仕事ですから、
集団において発生する疾患を減らす、ということが目的になります。
そういうわけで、個々に対するリスクマネージメントについては、
優先順位が下がりがちなのかもしれません。

医師に責任がなくても、一定の割合で不幸なできごとは起こります。
産婦人科では、産科医療保障制度と言うのを設けて、
そういった場合のリスクマネージメントを始めました。

リンク先の記事にあったように厚労省は、
その場しのぎと言った感じの、個々に対する対応を行ってしまったがために、
Priorityの最も高い集団としてのリスクマネージメントまでをも、
おろそかにしたとしか言いようがありません。
少数の副作用であっても、全体のマネージメントと同様の位置づけで対応すべきです。

副作用などの避けられない事象についてもマネージメントしていくような、
公衆衛生行政が今後求められていくでしょうし、
そのあたりを専門に議論できる人材の養成も、また求められるのかもしれません。

必死に働いている医療従事者一人に、
すべての責任が負わされるような医療は、
国民の健康をどんどん奪っていく可能性があります。

国や専門家だけでなく、医療を受ける可能性のある一人一人が、
その問題をしっかり認識していく必要があるでしょうね。
2010.04.04 Sun l kohtas. URL l 編集

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